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ゴータミの物語

久しぶりの更新。このブログは薬物依存症に苦しんでいる方と、気持ちを少しでも共有できたらと思って、時々書いていたのだけれど、かなり長い間、お休みしていました。でも、これからも少しずつ更新すると思います。

私は、昨年から、精神障害者の当事者グループに関わることになって、そこで場の力を実感しています。その場の力は、仏教の数ある物語の中の、ゴータミの物語に象徴されるものだと思います。

『ゴータミはインドで生まれた。
彼女は結婚して夫の家族の住む家にはいった。
息子が生まれたが、その子どもは死んでしまった。
彼女は悲しみのあまり息子を胸に抱き、あちこちと薬を求め歩いた。
人びとは彼女を愚弄しあざけ笑った。
ひとりの男が彼女をあわれみ、世界で一流の人に助けを求めるように教えた。
彼女は息子を抱きながら、その偉大な世尊(釈迦)に薬を求めた。
世尊はその女に、薬をもとめてわたしのところに来たのはよいことだといわれた。
そして次のように教えられた。
町をすみからすみまで歩き、どんな家でもよいから、
苦しんだり、死んだ人のいない家から、一粒のカラシ種をもらって来なさい、と。
彼女は家々を訪ねたが、災難をうけた人が1人もいないような家を、
うまくみつけることはまったく不可能であった。
彼女は、自分の息子だけが災難をうけた子どもではないこと、
そして災難は人間にとりあたりまえだということを悟ったのである。』


薬物依存症から脱出する道が必ずある。私はそう信じています。
ご家族の方も、当事者も、無理をする必要はないけど、ただ、必ずその道があることだけは、信じて、信じきって欲しいと思う。

ある方が言いました。
神様は、その人が背負えない試練を与えないそうです。

# by yakubutsu | 2007-10-16 00:19  

薬物依存症

私の家族は、今、薬物依存症で苦しんでいる。
これまで、何度、入院し、また司法の世話になってきただろうか。

本人がどんなに、苦しんでいても、日本での薬物への対応といったら、本人の心の弱さにその原因を帰結させられる。

薬物依存症からの脱出。その道がかならずあると自分は信じているし、もし私以外にも、薬物依存症で苦しんでいる方やそのご家族がいたとしたら、ともに疲れたこころを励ましていけたらと思う。

この闇にとって、孤立や孤独はもっとも好都合だ。だから、そうならないために、気持ちを分かちあえたらと思う。

必ず1本の白い道がある。そして、たとえどんな状態にあっても必ず救いはある。
だってそのために生まれてきたのだから。


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# by yakubutsu | 2006-07-06 19:49  

『モーターサイクル・ダイアリーズ』

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ヴァウテル・サレス監督。

エルネストについては、これまで名前くらいしか知らなかったが、この映画の中の彼はとても好感がもてた、というかいい映画だった。
これに同意してくれる人はあまりいないと思うけど、自分の中では、『ブラザーサン・シスタームーン』の一つのシーンに似た、作品だと思う。

美化されているところがあるのかもしれないが、若さと、他者の痛みへの共感、そして誠実で、まっすぐな心。

久しぶりにこんな作品に出会えた。

# by yakubutsu | 2006-06-04 15:30